サクラあ〜もう、うちの申請フローもExcel管理もごちゃごちゃで限界です!
システム化したいけど、開発ってお金も時間もかかりますよね…。



前に業務アプリ作ろうとしたら、見積が200万とか言われて諦めたっス。
でも最近、“ノーコード”ってのを使えば自分で作れるって聞いたんスよ。



そうそう。「システムは外注するもの」って常識が変わってきてる。
今は“現場で作る”時代なんだ。まさにDX時代の働き方改革だな。



おっ、それいいじゃん!ノーコード?響きがもう未来っぽいよね!うちもやってみようよ。どうせやるなら、海外展開も視野に入れてさ。でもまずは申請フローをなんとかしないとな!(笑)
「外注しない開発」という選択
「システムは外注するもの」── そんな常識が、変わりつつあります。業務のデジタル化が進むなかで、「もっと効率化したい」「自社に合ったシステムを導入したい」と考える企業は年々増加。
しかし現場では、
- 開発コストが高い
- IT人材がいない
- 導入しても使いこなせない
といった課題が絶えません。そこで注目されているのが、ノーコード・ローコードツールです。プログラミング知識がなくてもアプリや業務システムを作れる新しい選択肢として、多くの企業が導入を始めています。
ノーコード・ローコードとは?
「ノーコード」はその名の通り、コードを書かずにアプリやWebサービスを作れるツール。画面上でパーツをドラッグ&ドロップしたり、テンプレートを選ぶだけで、フォーム作成やデータ管理などが可能です。
一方「ローコード」は、一部だけコードを使ってより柔軟な機能を追加できる開発手法。ノーコードよりも自由度が高く、自社仕様に合わせたカスタマイズができます。代表的なツール例をまとめました。
| 分野 | ツール例 | 活用シーン |
|---|---|---|
| データ共有 | Airtable / Notion | 顧客・案件・在庫の一元管理 |
| フォーム作成 | Google Form / Typeform | アンケート・申請フォーム |
| 業務アプリ | kintone / AppSheet | 日報・勤怠・営業管理など |
| Web制作 | STUDIO / Webflow | LP・採用ページ作成 |
| 自動化 | Zapier / Make | メール通知・データ連携 |
Excel管理や紙の報告書で煩雑になっていた業務も、これらのツールを使えば現場の手で仕組み化できる時代になっています。
ノーコード・ローコードが注目される3つの理由


1. 現場主導で改善できる
従来の開発はベンダー依存でしたが、ノーコードなら現場担当者が自分たちで作成できます。「この申請を自動化したい」「集計を楽にしたい」といったアイデアをすぐ形にできるのが強みです。
たとえば、経理が自作した経費申請フォームや、営業がNotionでまとめた案件管理表。こうした小さな改善の積み重ねが、結果として大きな効率化を生みます。
2. コストを抑えてスピード導入できる
ノーコード・ローコードの多くは無料または低価格で始められます。開発を外注するよりもはるかに安く、「試して改善する」サイクルを社内で回せるのが魅力。さらに、社内でノウハウが蓄積されることで、次の業務改善もスムーズに進みます。
3. IT担当者が「DXの主導者」になれる
ノーコード・ローコードを活かすのは“ツール”ではなく“人”。現場を理解するIT担当者こそが、DXを推進するキーパーソンになります。「現場を支える人」から「現場を変える人」へ──。企業の中でIT担当者の役割が大きく変化しているのです。



「ノーコード」は文字通り、コードを書かずにアプリやWebサービスを作る手法じゃ。一方「ローコード」は、少しだけコードを加えて柔軟に機能を拡張できるタイプじゃな。



なるほど…ノーコードはスピード重視、ローコードは自由度重視って感じですね!



ツールで言えば、AirtableやNotionがデータ管理、kintoneが業務アプリ、STUDIOがWeb制作…って感じっスね。意外と聞いたことある名前多いっス!
ノーコード・ローコード開発ツールの活用例
1. Excel管理からの脱却 ― データを「活かせる形」に変える
多くの企業が顧客・在庫・案件などの情報をExcelで管理していますが、データ量が増えるほど更新や共有が煩雑になり、ミスの原因にもなります。ノーコードツール(例:Airtable、kintone)を使えば、既存のExcelデータをそのままクラウド化し、チーム全体でリアルタイムに閲覧・編集できるようになります。検索・集計・アクセス権設定も容易で、“属人化しないデータ管理”が実現します。
2. 紙の申請業務をデジタル化 ― ペーパーレスでスピード承認
社内稟議や経費申請など、紙でのやり取りが残っていませんか?ノーコードツールを使えば、入力フォームと承認フローを簡単に作成でき、スマートフォンからの確認・承認も可能になります。「ハンコ待ち」や「書類探し」から解放されるペーパーレス環境が実現します。
3. 部門ごとのバラバラな管理を統合 ― 情報を一元化
営業・経理・総務など、部門ごとに異なる管理方法を使っている企業は少なくありません。ノーコード・ローコード開発を活用すれば、それぞれの業務フローを1つのプラットフォームに集約し、全社で同じデータを見ながら判断できる体制を構築できます。ツール間の連携も容易で、たとえば Notion や Airtable を中心に据えることで、
更新情報を全社員が即座に共有可能に。情報の透明性が高まり、意思決定のスピードも向上します。
4. 社内のMicrosoft 365を最大活用 ― Power Platformによる自動化
すでにMicrosoft 365を導入している企業なら、追加コストをかけずにノーコード開発を始めることも可能です。PowerApps で業務アプリを作成し、Power Automate で定型処理を自動化することで、日報送信・勤怠集計・在庫通知などを省力化。「メール報告を忘れない」「入力作業を繰り返さない」環境を構築できます。社内で蓄積したOfficeデータをそのまま活かせる点も大きなメリットです。
5. 顧客体験の向上 ― Webフォーム・サイト制作の内製化
採用ページやキャンペーンLPなど、ちょっとしたWeb制作を外注していませんか?ノーコードサイトビルダー(STUDIO、Webflow、Wixなど)を使えば、デザインテンプレートを選ぶだけで誰でも短期間でページを作成可能です。修正や更新も自社で行えるため、スピーディに情報を発信し続けられる体制が整います。
導入前に確認すべき3つのポイント
1. 社内に触れる人がいるか
いきなり全社展開を狙うと、抵抗や混乱が起こりがちです。まずは1つの部署・1つの業務から始めてみましょう。たとえば「見積もり申請の自動化」や「日報の入力フォーム化」など、効果が実感しやすいテーマを選ぶのがおすすめです。小さな成功体験が生まれれば、「うちの部署でも使いたい」という声が自然と広がります。
2. ツールが自社データと連携できるか
ツールが増えるほど、情報の重複や混乱が起こりやすくなります。命名ルールやアクセス権限を整理し、運用設計を早めに整えることが大切です。また、ツールを導入した後も定期的に振り返り、「本当に使われているか?」「もっと簡単にできないか?」をチェックする仕組みも必要です。
3. セキュリティと情報管理ルール
ノーコードはあくまで課題を解決するための手段です。「どんな困りごとを、誰のために、どう変えるのか?」──この目的を見失うと、便利なツールも“使われないシステム”になってしまいます。ツール選定よりも前に、「どの業務に一番負担があるか」「誰が困っているか」を整理することがDXの第一歩です。
まとめ
ノーコード・ローコードの世界も、ここ数年で驚くほど進化しています。新しいツールを次々と追いかけるよりも、「自社のどんな業務に使えるか」を考えることが大切です。まずは、身近な課題から小さく始めてみましょう。たとえば、経費申請の自動化や日報のデジタル化など、すぐに効果を感じられる領域からです。完璧を目指すよりも、まず試してみる。そこから、自社にとって“ちょうどいいデジタル活用の形”が見えてくるはずです。



ノーコードって、ツールを導入することじゃなくて、
“自分たちで仕組みを作ること”なんですね。



そうだな。完璧よりも“動かす”こと。一歩踏み出した会社から、DXは始まるんだ。









