サクラヒロシ先輩!デスクトップのアイコンが全部なくなっちゃいました!パソコン壊れましたよね!?



これは大丈夫、壊れてないよ。アップデートの影響で“表示の設定”が変わっただけみたいっス。



“壊れた”と“ちょっと変わった”じゃ大違いだな。説明の仕方って大事だ。
「パソコンの動きが遅いんだけど」「プリンターがつながらない」「メールが届かない」――。社内のあちこちから寄せられる“困りごと”、どれも一見すると「機械が悪い」「設定がズレてる」など、技術的な問題に見えます。しかし、実際にそれを解決に導くためには 技術力だけでは足りず、コミュニケーション力が鍵 になることが多いです。この記事では、IT担当者が知っておくべきコミュニケーションスキルとは何か、具体的に何を心がければいいのかを、現場感を交えて解説します。
技術だけでは解決できない「現場の困りごと」
ITトラブルを振り返ると、必ずしも技術的な原因だけで起きているわけではありません。「説明の仕方が伝わっていない」「何がどう困っているのか社員がうまく整理できていない」「そもそもどこまで“困っている”のかが分からない」――こうした“人の要素”が、トラブル対応のボトルネックになることがあります。
たとえば、「印刷できない」という問い合わせ一つ取っても、原因はネットワーク、プリンタ本体、PC設定、ドライバー、操作手順、あるいは“何を印刷しようとしているか”の理解がそもそも異なるなど、多岐に渡ります。このように、技術的な処置を行う前に 冷静に状況を聞き出し、相手の言葉の裏にある本当の問題を整理する力 が、実は解決までの時間を左右します。
社内では「困ったら全部システム担当が直してくれる」という空気が生まれがちです。しかし、システム担当者が丁寧に状況を聞き、問題を整理していくことで、社員自身が「次は自分でできそうだ」と感じられる場面も増えていきます。その積み重ねが、現場が自走できる環境づくりにつながります。
コミュニケーション力がないとどうなる?


では、逆にコミュニケーション力が不足していると、どのような問題が起きるかをいくつか挙げてみます。
誤った認識で対応が進む
ちょっとした聞き漏れが原因で、問題の根本を誤って捉えるケースがあります。たとえば「ネットワークが落ちている」と報告されたので調査したところ、実はPC設定ミスだったというもの。原因を誤ると対応に時間がかかり、社内の信頼を失うことにもつながります。
説明が伝わらず“また同じ事象”が起こる
専門用語を多用したり、相手の状況を無視して説明すると、社員側が理解できず「また同じトラブルが起きた」というリピートも発生します。これは単に作業効率が落ちるだけでなく、「IT担当に聞いてもよく分からない」という心理的な距離を生んでしまいます。
部署間・社内間の連携が切れる
IT担当者が他部署と円滑に連携できないと、プロジェクトが止まりがちになります。コミュニケーションが希薄だと、DX推進の足を引っ張る要因にもなり得ます。
現場の“困った”が見えずに放置される
「困っているのは自分だけかもしれない」と思ってしまう社員が増えると、小さな問題が長期間放置されてしまいます。結果として、業務効率の低下やコスト増、従業員のフラストレーション増大につながるのです。
システム担当に求められる3つのコミュニケーション力
では、具体的にIT担当者が磨くべきコミュニケーションスキルを見ていきましょう。
1. 聞き出す力(ヒアリング力)
トラブルを解決に導くためには、まず状況を整理することが第一歩です。そのために、働きかけるべき質問例として
- 「いつからこの現象が起こっていますか?」
- 「他の社員でも同様の事象がありますか?」
- 「画面上に何かメッセージが出ていますか?」
といった具合に、感覚的な説明を具体的な言葉に変換することが重要です。この聞き取りが丁寧であればあるほど、原因の特定スピードは速まります。また、ヒアリングの際は 「相手が話しやすい雰囲気をつくる」 ことも大切です。焦っている相手を落ち着かせ、「まずは一緒に順を追って確認しましょう」という一声が安心を生み、聞き出しやすい環境になります。
2. 伝える力(説明力)
解決策を伝える際、専門用語ばかりでは社員側がついて来られず、結果的に対応が滞ることがあります。
重要なのは 相手の立場・知識レベルに合わせて言葉を選ぶこと。例えば、「ドライバーを更新してください」という言葉を、「こちらのボタンをクリックして、『更新』と出たらさらに“インストール”をクリックしてください」という風に、操作手順を段階で示すと効果的です。
また、説明が難しい内容については 図やスクリーンショットを用いて視覚的に伝えるのも有効です。リモート対応が増えている昨今では、画面共有しながら操作/説明を行うケースも多く、遠隔でも伝わる工夫が求められます。
3. 巻き込む力(調整・連携力)
ITの課題は、多くの場合、単独の担当者だけで完結しないことがほとんどです。ネットワーク担当、総務、人事、ベンダーなど、多くの関係者が絡むケースがあります。そんなときに求められるのが、誰が何をやるかを整理して情報を関係者と共有する力 です。「誰がボールを持っているのか」「今どの段階で止まっているのか」を整理し、関係者に分かりやすく共有することで、停滞や無駄なやり直しを防げます。
プロジェクトが複雑になるほど、コミュニケーションが遅れたことで「仕様がズレた」「予算が膨らんだ」「納期がずれた」といったトラブルが起きます。これを防ぐには、巻き込む人を増やし、全体を見渡せる視点を持つことが重要です。



話してみると、同じ言葉でも、オレらって全然ちがう意味で受け取ってることあるっスよね…。



うむ。長くやっておると“こうに違いない”と勝手に決めつけてしまう。思い込みは恐ろしいものじゃ。



まあズレるのは当たり前だよ。大事なのは“確認し合うこと”だ。そこさえできりゃ、チームは前に進むからな。
信頼されるシステム担当者になるために
トラブル対応の現場では、どうしても焦りや不安が伴います。そんなときこそ、システム担当者が 冷静に対応し、安心感を与えられる存在 であれば、社内の信頼は自然と積み重なります。「まずは一緒に確認してみましょう」という一言が、相手の緊張をほぐし、コミュニケーションを円滑にすることも少なくありません。
また、トラブルを未然に防ぐためには FAQやマニュアル、操作動画などを定期的に社内共有しておくこと も効果的です。社員が「自分で解決できた!」という成功体験を積めれば、IT部門への依存度が下がり、部署全体のITリテラシーが底上げされるという好循環が生まれます。
さらに、IT担当として“改善提案”の場を積極的に持つこともおすすめです。「この作業、もう少し楽にできないでしょうか?」と現場から声が上がった際に、自分から「こういう方法があります」と提案できる人は、信頼も厚くなります。コミュニケーション力を磨くことは、現場での“対応者”から“改善リーダー”へと役割を進化させる鍵となるのです。
まとめ
システム担当者の役割は、単にトラブルを解決することだけではありません。社内で生まれる“困った”を整理し、安心へと導き、業務をよりよくしていくための仕組みをつくる存在です。その中心にあるのが、技術だけでは補えない「コミュニケーション力」。丁寧に聞き取り、分かりやすく伝え、関係者を巻き込んでいくことで、ITは“現場を支える力”から“会社を前に進める力”へと変わっていきます。コミュニケーションは一朝一夕では身につきませんが、日々のちょっとした対応の積み重ねが、大きな信頼と改善につながります。
これからは、トラブル対応だけじゃなくて、問題が起きない“仕組みづくり”にも力を入れていきたいです!



おお、それいいじゃないかヒロシ!こういう地道な改善を積み上げていけば、現場もだいぶ楽になるし……うん、Excelじゃ無理だよな、これは。



いいねぇ!守りだけじゃなくて攻めのITだ!新しい提案はどんどん持ってきてよ。会社全体でアップデートしていこうじゃないか!









