
カチョー、ちょっと相談いいですか?うちのEC、広告打ってもSNS頑張っても、ぜんぜん売れないんです…



うーん。デザイン?マーケティング?だんだん売れるんじゃないの?



いやいや、笑いごとじゃなくて、本当に悩んでて…



ふぉっふぉっふぉ。ヒロシよ、商売でいちばん大事なのは「何を売るか」じゃ。見た目や集客ばかりに気を取られておると、道を見失うぞい。
EC(オンラインショップ)で成功を目指す時に、サイト制作やデザイン、WebやSNSでの集客に意識が向きがちです。でも、圧倒的に大切なのは「何を売るか」つまり「商材」そのもの。皆さんもモノを買う時は、必ず買う理由がありますよね。ネットでも店舗でも、よく考えれば当たり前のことです。
ECは「商材で勝負の8割が決まる」といっても過言ではありません。私の会社では、ECの事業戦略を作る時に、商材の魅力を磨くために何日も時間をかけてアイデア出しを行います。そして競合サイトの商品も徹底的に分析します。そのくらい「何を売るか」という商材の磨き込みが重要なのです。
では、どんな商品ならECで売れるの?この記事では、そんな疑問に「商材の3原則」の視点でアドバイスします!
モノを売るならECでなくても超重要! 商材の3原則
ECには「送料」という心理的ハードルが存在します。しかし「送料をわざわざ払っても、あなたの商品を今すぐ購入する理由」が不可欠なのです。


ところで…私は2匹の愛犬と暮らしているのですが、大満足で毎日食べているドッグフード「ココグルメ」を例に説明していきます!ずーっと毎月、定期便で注文し続けています。
もうウマすぎて、ココグルメ以外は食わないぜ!と思ってるはず…(苦笑)


出典:ココグルメ公式サイト:https://coco-gourmet.com/
① 独自性がある 商材であること
商材の3条件で最重要なのが「独自性」。他で売っていない、ここでしか買えない、他社に模倣されない(パクられない)ということ。他でも買える商品ならそもそもネットで買わないし、ネット上でも価格競争に陥ってしまうのです。
メーカーでない限り、独自性がある商材を作るのは困難でしょう。しかし、ファブレスで製造したり、既存商品を組合わせたりカスタマイズするなど、独自性を作る方法はあります。とにかく「商材の独自性」を徹底的に目指してください。ヒロシやカチョーの商品が売れないのは「商材に独自性がないから」なのです。
ファブレスとは?
自社では工場を持たず、モノの企画や設計、販売に専念するビジネスモデル。「うちは自社で工場は持ってないけど、オリジナル商品を企画して、外部の工場に作ってもらい、それを自社ブランドで売ってるよ。」ということ。
ココグルメが売れている理由も、商材の独自性。「ここでしか買えないから」なのです。


② 客単価が高い 商材であること
ECでは商品原価以外に、広告などの販促費・在庫・送料など中間コストがかかります。このコスト(特に送料)を賄って利益を得るには、客単価が高い、すなわち粗利が大きいことが重要です。粗利がなければマーケティング費用も捻出できません。
日本のインターネットユーザーは、5,000円以上で送料無料だと納得するといわれます。しかし、皆さんに目指していただきたいのは「平均客単価 10,000円以上」です。それ以下だと、利益を送料に食われてしまいます。
ECに限らず、商品原価を出来るだけ抑える努力も必要です。コスト構造を見える化するなど、ECには知的な戦略も必要なのです。
ちなみに我が家のクレジットカード明細を見たら、毎月12,000円くらい注文していました。2匹いるからこんなものかな?しかし、グルメな犬に育ててしまった…(汗)


③ リピートする 商材であること
リピートする商材のメリットは主に2つ。
- リピート客には、広告などの販促費がほとんどかからない。
- リピート客はファンなので、口コミで新しい顧客を連れてきてくれる。
新規顧客を獲得するのは、めちゃくちゃ大変です。でも既存顧客との取引は、気軽でハードルが低いですよね。だから「リピートする商材」は、EC売上を効率的に大きく伸ばせる可能性があるのです。
客単価が低くて1回あたりの粗利が小さくても、リピートする商材なら利益額を増やしていきます。利益率が低くても利益額は増えるということ。食材や消耗品に独自の魅力があれば、顧客をリピートさせるのは十分可能なのです。
商品原価と送料以外は利益になるので、リピート商材なら勝利は近い!


リピートさせる自信がある商材なら「初回おためし価格」を赤字覚悟で提供し、定期便などのお得感でリピートさせるのがセオリー。化粧品や健康食品でよくあるパターンです。顧客とつながるため、メルマガやSNSを活用することも大切。
とにかく商材に魅力があれば、基本的なマーケティングをおさえれば収益は後からついてくるのです。
でも、商材の3条件を満たすのは難しい…
はい、その通りです。これまで何百件もEC相談に関わってきましたが、商材の3条件をすべて満たしている事業者さんは…1%くらいです(もし商材の3条件を満たしていたら、大金持ちになること確定)。だからECで売れ続けるのは、とてもとても大変なのです。
現実的には3つのうち2つを満たしていれば、十分に戦うことが出来ます。
・独自性がある × 客単価が高い
・独自性がある × リピートする
それでもハードルは高いです。だからこそ商品の磨き込みに命をかけて下さい!
「売りたい商品」と「売れる商品」は異なります。専門的な言葉でいえば、プロダクトアウトとマーケットイン。これはECに限らず、すべてのモノ売りに当てはまります。ぜひ「商材の3条件」をいつも心に留めて下さい。
まずは商材を磨くべし!デザインやマーケティングはその後でOK
くり返しですが、ECは商材で勝負の8割が決まります。ECサイトは「商材を紹介する舞台」、デザインやマーケティングは「商材の魅力を伝える手段」です。主役である商材の磨き込みが重要なので、順番を間違えないようにご注意を!



ウチで売ってるのは、どこにでもあるような日用品…。ハカセの言葉でハッとしました。「これ、どこにでもあるやん」って自分でも思ってたんです。



売れる商材は、見つけるものではなく、磨くものじゃ。
次回予告:商材の3条件は知恵と工夫でも実現できる!
次回の記事では、アイデアで売れる商品を作った事例をご紹介します。また「ヒトはなぜモノを買うのか?」という購買心理を活用した事例も紹介します。さらに日本だけでなく海外の話も…気力が続いたら頑張って紹介します(笑)
それでは皆さん、頑張ってガッツリ儲けて下さい!またお会いしましょう!



よっしゃ!今から「商材磨き」ミーティングやるぞ!全員集合!



え、シャチョー、それ勤務時間外なんすけど。コンプラ…